家の中で蜘蛛を見かけると、「この蜘蛛は害があるのか?」と気になることがあるでしょう。実際、家に住みつく蜘蛛のほとんどは害虫を捕食する益虫ですが、中には毒を持つ種類も存在します。ここでは、家に住みつく蜘蛛の種類と、その対策方法について詳しく説明します。 まず、「アダンソンハエトリ」は家の中で最もよく見られる蜘蛛の一つです。小さな黒っぽい体に白い斑点を持ち、壁や天井をすばやく動き回るのが特徴です。ハエや蚊、アリなどの小さな害虫を捕食するため、むしろ家の中の衛生環境を守ってくれる存在です。巣を作らないため、掃除の邪魔になることもなく、人間に害を与えることはありません。 「アシダカグモ」は、日本の住宅で見かけることがある大型の蜘蛛です。ゴキブリを捕食する習性があるため、「ゴキブリ退治の名人」とも言われています。夜行性であり、暗い場所を好むため、押し入れや倉庫、台所の隅などで見かけることが多いです。アシダカグモは人間には無害であり、むしろ害虫駆除に役立つため、ゴキブリ対策としてそのままにしておくのも良いでしょう。 一方で、「セアカゴケグモ」には注意が必要です。黒い体に赤い模様がある小型の蜘蛛で、特に暖かい地域で見かけることが多くなっています。セアカゴケグモは強い毒を持っており、刺されると腫れや痛みが生じることがあります。倉庫やベランダ、エアコンの室外機周辺などに巣を作ることがあるため、見つけた場合は速やかに駆除しましょう。 蜘蛛を家に住みつかせないためには、日頃の掃除が重要です。蜘蛛が住み着く原因の一つは、エサとなる害虫が多いことです。ゴキブリやハエ、蚊などが発生しやすい環境では、自然と蜘蛛も増えてしまいます。部屋をこまめに掃除し、食べ物のカスを残さないようにすることで、害虫が減り、結果として蜘蛛の発生も抑えられます。 また、蜘蛛が巣を作らないようにするためには、窓やドアの隙間をふさぐことも有効です。蜘蛛は小さな隙間から侵入することがあるため、網戸をしっかり閉める、ドアの隙間にテープを貼るなどの対策を行いましょう。 どうしても蜘蛛を家に入れたくない場合は、市販の蜘蛛忌避スプレーを使用するのも一つの方法です。ハッカ油やレモングラスの香りは蜘蛛が苦手とするため、スプレーを部屋の隅や窓際に吹きかけることで、蜘蛛の侵入を防ぐことができます。